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万人向け単語の覚え方はこれだ!

全英語学習者に勧める単語の覚え方はこうだ!

最近、カウンセリングをしている際に、”単語がなかなか覚えられないんです〜”というお声をいただくことがよくあります。そんな迷える学習者たちに、効率よく単語を覚えられる方法をご紹介します!

 

 

1. 単語を覚える手段

単語を覚えるには、いろんな手段がありますよね。例えば、試験勉強している人や受験生がまず思い浮かぶのが単語帳を使うこと。単語帳を使うことには賛否両論あるかとは思いますが、私は賛成です。理由は、大量の語彙をまとめて覚えることができるからです。他の覚え方は、英字新聞を読んでいて、映画を見ていて分からない単語が出てきたら調べるというもの。これもいいですね。文章の中や映像の中で出てきた語彙は印象に残るので効率よく覚えることができます。では、それぞれの効率的な覚え方について見てみましょう。

 

2. 単語帳を使う場合

始めに言います。”どの単語帳を使うのか”よりも”その単語帳をどう使うのか、どうやって覚えるのか”の方が100倍大事だと思います。単語帳を使う上で初心者がやってしまいがちな”非効率な覚え方とその対策”について以下にまとめてみます。

 

・複数の単語帳を同時並行で使う

これはよくないですね。単語帳は、1冊を完璧にしてから次に進んだ方が集中できますし、短時間で目にする回数が増えるので、記憶にも残りやすいです。

 

・1日50語ほどで”じっくり長期間”行う

これは、人間の脳の構造上からも明らかですが、非常に効率が悪いです。上でも説明した通り、人間は覚えたものをすぐに忘れていく生き物です。そのため、1度覚えてから次目にするまでの期間が空いてしまうと、脳に定着しにくいんですね。私がよくお客さんに説明しているのは(自分自身意識していることは)、バームクーヘンを意識しましょうということです。そう、みなさん大好きバームクーヘンです。薄い生地が何層にもなっているアレです。要は、少しずつ完璧にしていくのではなくて、”ざっくり大量に”を毎日繰り返すのです。私の場合は、その時点での完成度(どれくらい覚えているか)によって、1日で500〜1000語ほどに目を通します。え、1日でそんなに大量に覚えられないって?いいんです、覚えてなくも。単語帳を1周で覚えられる人間なんていません。何周も何周も繰り返していく中で覚えることを目指しているので、何周も繰り返し行うなら、最初から完璧にする必要なんてないし、早く1周してしまった方が楽ですよね。これには、”エビングハウス忘却曲線”というのが切っても切り離せない関係にあります。

 

詳しく知りたい人は、Wikipediaをさっと覗いてみてください👇

忘却曲線 - Wikipedia

 

・ノートに書き写している

はい、ノートに単語を何回も書き写している方、挙手してください。(*・ω・)ノ

ノートに写したくなるの分かりますよ。中学高校では、新しい漢字や英単語をノートに書き写させられたの覚えています。しかし、こちらも一般的には非効率であると思います。なぜか?それは、”書いたことで覚えた気になってしまう”というのと”目的が違う”からです。まず、手を動かすのが悪いとは言いませんが、実は英語をそのまま書き写している間って、あまり脳は働いておらず、その割に手は疲れるし時間もかかりますよね。つまり非効率なんですね。そして、目的が違うとはどういうことかと言うと、”スペルを覚えたい場合”には有効であるということです。例えば、今私の手元にはTOEFL 3800という単語帳があります。この単語帳をパラパラとめくっていると、Australopithecus africanus(人科の猿人、アウストラロピテクス・アフリカヌス)という単語があります。これ、めちゃくちゃ難しくないですか?私は今初めて目にしました。意味はそこまで難しくありませんが、スペルが激ムズですよね。このような場合は、ノートなり白紙なりに書きましょう。何度も書いて、手に覚えさせるのです。正直、多少スペルが長くても正しい発音を知っている(あるいは発音記号が読める)のであれば、スペルも自然と推測できるかと思います。ただ、発音と合わせてスペルも覚えておくべきなので、難しいスペルなら何度も書いてしまう方が早いと思います。

 

・単語帳に何も書き込まない

これは、人にも寄るかと思いますが、書き込んでいく方が圧倒的に覚えやすいと私は思います。実際私が英検準1級に向けて単語帳を使っていた時は、ケチなので(大学の図書館に取り寄せて)借りて使っていたため、何にも書き込めなかったんですね。それでも試験1週間前には1550 語ほどの単語を全て覚えることはできましたが、かなり根気がいりました。単語帳(や教材)は綺麗に使いたい!という方もいるかもしれませんが、『単語帳は汚して楽しむもの』という言葉もあるくらいです。

(そんな言葉ありません、私が今作りました。汗)

綺麗に保つのもいいですが、中身はたくさん書き込みをしていった方が効率よく早く覚えることは間違い無いと思います。何を書き込むか?例えば、覚えた単語にはチェックをして、何度繰り返してもなかなか覚えられない単語にはマーカーを引く、名詞には絵を書き込んでみたり、オリジナルの例文を書き込むことによって、より一層記憶に残りやすくなりますので、まだ試したことがない方は、これを機にぜひお試しくださいませ。

 

・日本語訳1つ覚えたから途中で諦めてしまう

これももったいないです。せっかく日本語訳を一つ覚えたなら、他の訳や同意語、類義語、反意語なども覚えてしまいましょう。また、意味を完全に記憶するだけではなくて、実際に自分で使える(アウトプット)できるレベルを目指しましょう。実は、インプットされているレベルとアウトプットできるレベルには、ほとんどの場合、ギャップがあります。例えば、皆さんは薔薇(バラ)という漢字を書けますか?私は恥ずかしながら書けません。しかし、薔薇と書いてあれば、読むことは誰でもできるのではないでしょうか?そうです。この場合、薔薇という文字は読んだりして意味の取れる(インプットできる)単語になります。英語ではこの単語のことを、passive vocabulary や inactive vocabulary と言います。ただ、アウトプットできる(書いたりできる)レベルには至っていないですね。他にはどうでしょうか。葡萄(ブドウ)という漢字は皆さん書けますか?私は書けます!(笑)この場合、読んだり聞いたりして理解できると同時に、書いたり会話で使ったりできる語彙になるんです。英語ではこのことを active vocabulary と言います。言葉は、インプットできていないものを使ったりすることはできない(アウトプットできない)性質があるので、語彙量は常に、passive vocabulary > active vocabulary になるわけです。そのため、passiveな語彙を増やしていくばかりでなく、会話で自ら使うことのできるレベル(active vocabulary)を目指しましょう。これは、例文を音読をしたり、オリジナルの英文を作ることで解決することができます。

 

・シャーペンや黒ボールペンで書き込んでいる

これも非効率です。私がいつもお客様に案内しているのは、青色のペンです。青色は視認性が良く、脳を落ち着かせる効果があるので、他の色と比べても記憶に残りやすいんです。私が書き込む際には、絵や例文などは青色、マーカーは黄色で書き込んでいます。これは、英語以外の全ての暗記作業に対して効果的なので皆さん明日から、いや今日からぜひ実践してみてください。私は普段、こちらを使用しています。

 

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 非常にオススメですよ!

 

3. 出てきた未知語を覚えていく場合

大変お待たせいたしました。単語帳は自分には向いていないから映画で、英字新聞で語彙を覚えるという皆さん、こういったタイプの場合、大量のインプットを通して語彙を身につけていかれているので、読解力や聴解力が高いと思います。しかし、大変ですよね。映画で未知語が出てきたら毎回止めて調べたり、洋書や英字新聞を読んでいる中で単語を調べていくのって。なので、単語帳を使われない皆さんは、”自分のレベルに応じたリソースを使う”ことが非常に重要です。出ないと、未知語が多い(調べる手間がかかる)ので、効率が悪いです。私も以前、TIMEの一面をコビーし、分からない単語にマーカーを引き、英英辞典で意味を調べて全て書き込んでいくという作業をしたことがありますが、それはそれは骨の折れる作業でした。ですので、身の丈に合った?リソースを使うことがキーポイントとなります。好きな映画やドラマ、日本語で読んだことある物語(洋書)などであれば取り組みやすいのではないでしょうか。洋書などは厳しいかもしれませんが、TIMEなどの英文雑誌や新聞を読まれる場合には、読む一面をコピーされるのがオススメです。

 

私が普段使っている辞書は、Longman Dictionary of Comtemporary English です。

www.ldoceonline.com

 

よく、映画や洋書では逐一意味を調べるようなことはせずに、全体像を把握していくことが大切だという方もいらっしゃいます。もちろんそれでもいいとは思いますが、ここではあくまでも”取りこぼしなく語彙を覚えていく”方法について話しているので、そういったご意見は割愛でお願いします。汗

 

4. まとめとして

かなりのボリュームになってしまいましたので、簡潔にまとめたいと思います。

 

・ノートに書き写すよりも、文章を作って声に出す方が圧倒的に効率がいい!

・単語帳にはどんどん書き込もう!

・書き込みは青色がオススメ!

・ペース重視!とにかく早く1周する!

・完璧主義は捨てよう!ベームクーヘンを意識して、覚えられてなくても次に進もう!

 ・意味がわかるレベルではなく、使えるレベルを目指そう!

 

合計4,000字を超える超大作となりました。皆さんが英語学習に充てられたかもしれない、貴重な時間を割いてまで最後まで読んでいただき、大変ありがとうございました。